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<<   作成日時 : 2018/03/11 02:30   >>

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2018年3月11日の君へ。

30回目の誕生日、おめでとうございます。

今年もまた、この場所で君にこの言葉が言える事を、とても嬉しく思います。

同時に月日の流れが、これほど長く、そして早く過ぎた事を、改めて実感するとともに驚きを隠せません。

君と出逢ってから、今年で10年の歳月が流れました。

君にとっては、もう忘れてしまった遠い過去でしょう。

あの時の君は二十歳を過ぎたばかりで、茶髪の長い髪でした。

歳が離れている事は一目瞭然だったけれど、何故か純粋な気持ちで気になった事を覚えています。

しばらく経って、ようやく君と話せるようになり、まだまだ若いのに優しい心としっかりした心の持ち主であることに、私は惹かれました。

その後君はいろいろな経験をすることになり、私は手助けしたかったけれど、ただ見ている事しか出来なかった事が悔しく、無力な自分を恨んだものです。

気持ちばかり先行して、君に誤解を与えたばかりでなく、迷惑をかけてしまった事に、この場を借りてお詫びしたいと思います。

今君が元気でいるのか、どこで何をしているのか、私は知りません。

長い10年、ひょっとしたら、君は新しい家族と暮らしているのかも知れません。

そうなっても不思議がないほど、長い10年なのです。

でも君の事だから、どんな状況にあったとしても、きっと自分を見失う事もなく、元気で過ごしていると信じています。

もしかしたらあの時と変わらないように、静かに過ごしているのかも知れませんが、それはそれで素晴らしい事です。

自ら変化を求める事が人生ではありません。

人は「変わらなきゃ」と、よく言います。

今の自分が気にいらないのなら尚更…と言う事でしょう。

でも一度考えて下さい。

果たして「変わる」事が、正しい事なのかと。

仏教の言葉には「世虚無常」と言う言葉があります。

古代史好きの君なら、よく知っているでしょう。

これを「この世は虚しい」とだけ解釈すると、自己中心的焦りの人生になってしまいます。

時の流れは例え仏であっても止める事は出来ず、「常」はありえません。

全てが時の流れに変わって行くと、言う事です。

しかし変わる時間は一律ではありません。

大地のように、気の遠くなるような年月をかけて変わるものはたくさんあるのです。

逆に言えば、現状に我慢出来ず、自分を変えようと思っても、根本的に無理なのです。

焦らずとも、世界は変わって行くのです。

その流れをよく見極めて、自分なりのペースを掴むことが大切です。

遠い未来、即ち将来を期待しても無駄な事です。

無常の世界を、自分の枠に捉えることなど出来ない。

だから今、この瞬間を生きている自分を見つめて下さい。

一年後、二年後のことなど、例え信念を貫こうとしても、絶対に思い通りの未来になどならない。

叶う叶わないのではなく、未来の自分の予測は出来ないでしょう。

今明日の夕食にカレーを食べよう…と決めても、明日夜の君はスパゲティが食べたくなるかも知れない、そういうことがあるはずです。

無常である限り、決められた未来などありえないし、あるとしたらそれは虚像であり、単なる思い込みです。

今日明日、人生の中でごく当たり前に短い時間を、幸せな気持ちで生きる…目の前の小さな未来を、君なりに生きることが、幸せな気持ちになることでしょう。

人生など、所詮「振り返り」でしか判断出来ず、大半は後悔になってしまいます。

苦しいこと、辛いことも、過ぎ去ってしまえば一つの財産になります。

誰にでも「定命」があって、例外なくいつかは人生を終えます。

肉体は物理的「器」ですので、残念ながら100年以上の長い人生を送る場合もあれば、10年に満たないで「定命」を迎える人もいます。

「定命」は誰のものでもないのに、自分ではなかなかわかりません。

わからないからこそ、今日明日が一番大切なのです。

だからと言って「いつ死ぬかわからないから」などと考える必要性もありません。

「定命」には絶対逆らえず、それが何年後かわからないのだから、今が一番大切だと言う事です。

将来に備えて…などと言いますが、絶対逆らえずわからない未来の為に、今を自ら辛くして何の意味がありましょう。

誤解しないで欲しいのは、何も考えず今日が楽しければいい…と言う単純な事ではない、と言うこと。

いつかこうなれば良いな…そのぐらいの気持ちでいれば、必ず良い方向に流れて行きます。

今ここで生きていることが、最も幸せであることを感じて下さい。

毎日の積み重ねが、必ず君の人生を素晴らしい物に築き上げて行くことになるでしょう。



あまり年齢の事を言うのは失礼でしょうけど、君が30歳になったと言う事が信じられない気持ちです。

今だから言えることですが、出逢った頃はまだほんの少し「少女」の雰囲気も残っていた気がします。

考え方も大人だったのは事実ですが、ちょっとだけ世代のずれも感じた気がします。

私も、今から見れば10歳若かった訳で、ただ年寄りになってしまった様な気もします。

でも私は感じます。

君はきっと、あの頃と変らずにいることだろうと。

もちろん君はこの10年を経て、立派なレディになったことと思います。

さまざまな経験を通して、それは良いことも悪いことも一人の人間として成長していると思います。

20代は長かったですか、それとも短かったと感じますか?

恐らく「あっという間」だった・・と感じているでしょう。

今日から君は、人間として新たな「世代」を生きることになります。

20代の方が良かった…最初はそう思うかもしれませんが、すぐに慣れることでしょう。

不思議なもので、年齢など単なる数字の羅列に過ぎないのに、30代と言うのは良い意味で重く大きく思えるものです。

私は、20代前半の君しか見ていません。

もし今逢う事が出来たら、グッと大人になった君をすぐ見分けられないかも知れないし、大いに戸惑う事になるかも知れません。

だけど見た目はあの同じく、小柄で色白で、私が好きなあの目一杯の笑顔もきっと変らないのだと思います。

不思議な事に、今でも毎日そう思うのです。

君の30代は、これまで以上にいろいろなことがあるでしょう。

良いことも辛いこともまた、これまで以上に出会うでしょう。

ですがそれを生きている証・・と思えるようになるのが、30代でもあります。

この10年、私はすっかり環境が変わりました。

ただ一人の家族だった母を昨年突然失い、天涯孤独になりました。

昨年の3月11日、正確に言うと前夜10日の夜だったと思います。

まだ元気だった母は、突然思い出したように君の事を言いだしました。

驚いたことに、君の誕生日を覚えていたのです。

元気でいるのか・・と、つくづく君の事・顔を思い出すように言っていました。

恐らく母は、そろそろ「定命」が近いことを、なんとなく感じ取っていたのかも知れません。

君に逢いたい・・とも、言っていました。

適わぬ事だ、と言い合いましたが、人生の最後に君の事を思い出したようです。

もし今も生きていたら、今日も同じことを言ったと思います。

私は君の事を、母に殆ど話したことはないのですが、最初に君と仲良くなったのは母でした。

最も、君は母の事を覚えていないかも知れませんが・・・。

今私の傍に母はいません。

早い物で、間もなく1年を迎えます。

母を亡くし、私は生きる目標を失いました。

例え人からどんな批判を受けようとも、ずっと親子二人で生きて来て、母を守ることが人生の一つだったからです。

母のいないこの世で、ただ一人生きていても意味のないこと・・・毎日考えてしまいます。

寂しいとか、悲しいとか、言葉では言い表せない感情です。

今日1日生きられれば・・と言う思いが、ぎりぎり私の命を繋ぎ止めているように思えます。

親不孝だったとしか言いようがなく、この先生きて行くことは何一つ考えられない毎日です。

逆に、今日を迎えて君におめでとうと言える事が、奇跡に思えています。

1年前、1年後の私は生きていられないだろう・・と思っていたからです。

だから今こそ君にありがとう、と言いたいです。

おめでとう、良かったね・・こうした言葉をこの1年言う事も言えることも一つもなかったのですから。



改めて30歳の誕生日、おめでとうございます。

複雑な思いもあると思いますが、結果的な事ですので気にしないことにしましょう。

少なくとも、君と言う「奇跡」が、この世に誕生した日です。

それから30年、親御さんも特別な思いがあると思います。

定命があるにしても、生まれて来たことは「使命」があるからであり、望まれて君は生まれてきたのです。

家族だけでなく、これまで関わり合って来た人々全てにとって、君の存在は重要なものなのです。

そしてこれから出逢う人、物事も、君の使命であり、望まれ必要とされることです。

君はいつでも決して一人ではない。

少なくとも、私が君と言う「奇跡」を知っているのですから。

これからもあの笑顔を忘れずに。

君の笑顔は世界一素敵な笑顔です。

それまでも、それからも、私は君の笑顔以上の笑顔に会ったことがありません。

それが私の宝であり、君自身の一番の宝物。

これまで以上に大事にして、新しい君の人生を送って下さい。

誕生日、心からおめでとう。




かすみ立つ 長き春日を かざせれど いや懐かしき 梅の花かも(万葉集巻五 846 春の歌)




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